最初にプログラミング言語別年収ランキングについて触れておきます。
1位:Go 年収中央値 600万円 / 年収最大値1600万円
本日は「Web制作は稼げない!?プログラミングを学んで何をする?」と題して説明していきます。
今もらっている給料にプラス5万円、いや10万あれば、嬉しいですよね。
副業で注目されているプログラミング。
HTMLとCSSを学べばある程度のWeb制作ができてしまいます。
ということは、Web制作は簡単だから稼げないのでは?と、誰もが気づくでしょう。
確かにWeb制作が出来るだけでは、思ったほど稼げません。
今回はWeb制作の厳しい現実と、プログラミングを学んで稼ぐにはどうすればいいのか、お話していきます。
Web制作はオワコンなのか?
Web制作がオワコンと言われているのには理由があります。
- ①長時間労働の体力勝負
- ②労働時間の割に低賃金
- ③WIX・jimdo・Ameba Owndなど無料ホームページ作成ソフト
- ④AIに仕事を奪われる
- ⑤広告、集客にSNSを活用する企業が増える
順番に確認していきましょう。
①長時間労働の体力勝負
Web業界は残業が多いことは周知の事実。
クライアントからの依頼や指示などが入り、自分の思うように仕事が進まないことが多いです。
そして長時間椅子に座って、同じ体勢で作業をします。
肩や首のこり、腰痛、目の疲れ、運動不足、生活リズムの乱れ、加えて精神的にもストレスを感じます。
20代の若いうちは体力勝負でもやっていけますが、30代半ばを過ぎると体力勝負では仕事は続きません。
②労働時間の割に低賃金
初級レベルのHTMLの案件で、個人や企業のホームページの一部修正や変更は、仕事の単価が1~2万円。
中級レベルでは、サイトのページの追加や、色合いや写真素材を活用したページコーディングで、単価が1~5万円。
もう少しレベルの高い仕事であっても、単価が10万円を超えることはあまりありません。
③WIX・jimdo・Ameba Owndなど無料ホームページ作成ソフト
初期費用0円、知識不要でホームページが作れる時代になりました。
洗練されたデザインテンプレートが多くあり、センスが無くてもそれなりのホームページが誰でも作れます。
HTMLなどの知識や技術が無くても、誰でもホームページが作れる時代に、Web制作者は必要ないということです。
④AIに仕事を奪われる
デジタルデータを扱うWeb制作は、AIとの親和性があります。
デジタル画像の認識や加工は、人間よりもAIの方が上手。
AIがWeb制作の領域にもっと入ってくれば、人間が何年もかけて習得した技術を一瞬にしてAIに取って代われてしまう可能性があります。
⑤広告、集客にSNSを活用する企業が増える
美容院であればHotpepper Beautyにページを作ればいいし、レストランであればHotpepperグルメや食べログにページがあれば特に困りません。
さらにTwitterやInstagramを活用することで、宣伝効果が高くなることがたくさんあります。
わざわざお店のホームページを作る必要がないのです。
Web制作で生き残っていくためには?
Web制作はオワコンと呼ばれる理由を挙げてきました。
しかし、生き残る道は残っています。
そこでコーディングの技術以外に必要なスキルをご紹介します。
①AIにできない事
AIにできない事、それはデザインとディレクションです。
AIは自動で動き、色々と画期的な技術ですが、人間にしかできないことは残っています。
デザインは、人間が目で見て感じる物。
AIがデザインできる時代が来るかもしれません。
しかしクライアントの好みや、ユーザーの捉え方や感じ方など、人間の感覚がどうしても重要です。
クライアントの意図を読み取るスキル、それを実現させるスキルはまだAIにはありません。
ディレクションは、クライアントとWeb制作の現場を結びつける重要なポジション。
クライアントとの交渉やスケジュールの管理、制作者への指示など、マネジメント力が必要となります。
このディレクションはまだまだAIには出来ない仕事。
Web制作を円滑に行える環境を整え、会社に利益をもたらす仕事は、将来的にも無くなることのない重要な仕事です。
②マーケティングスキル
Web制作の技術に、マーケティングスキルを掛け合わせて、付加価値を高めていきましょう。
例えばWebライティング。
Web制作において、文章を入れる場面がありますね。
そんな時、ホームページにどんな文章を入れると、ホームページの目的達成に近づくのか、考える場面が何度もあるでしょう。
人を引き付ける文章を書くスキルを身に着けておく必要があります。
さらにSEOの知識です。
SEOとはGoogle検索で、上位に表示するための知識のこと
ホームページを多くの人に見てもらいたいのなら、SEOの知識は必須です。
③コミュニケーション能力
プログラマーやエンジニアはコミュニケーション能力は必要ないと思っている人が多いです。
しかしコミュニケーション能力はAIに代替えされません。
クライアントの要望を的確に読み取る力、そして将来的にディレクターを目指すなら、コミュニケーション能力は必要です。
手に職を付けるためのプログラミング言語
Web制作の世界がなかなか厳しいとは理解できたと思います。
しかし、だからといってプログラミングを学ぶことをあきらめる必要はありません。
副業と考えず、がっつり稼ぐため、手に職を付けるためのプログラミング言語についてご紹介します。
日経 xTECHで2019年秋に実施したプログラミング言語実態調査では、プログラマー440人に普段使っている言語を3つ挙げてもらいました。
1位:C/C++(440人中136人)
2位:Python(同127人)
3位:JavaScript(同110人)
4位:SQL(同106人)
5位:C#(同96人)
2020年4月のPopularitY of Programming Language、世界的なプログラミング言語使用ランキングの結果は以下の通りです。
1位:Python 30.61%
2位:Java 18.45%
3位:JavaScript 7.9%
4位:C# 7.27%
5位:PHP 6.07%
「ビズリーチ」が発表した「プログラミング言語別年収ランキング」の結果は以下の通りです。
1位:Go 年収中央値 600万円 / 年収最大値1600万円
2位:Scala 600万円 / 1300万円
3位:Python 575万円 / 1500万円
4位:Kotlin 575万円 / 1200万円
5位:TypeScript 575万円 / 1200万円
ここでいくつかの言語をご紹介します。
Python
全てのランキングに登場したPython。
少ない分量で簡単にプログラムが書け、コードが読みやすく、AIの分野で第一線を走る言語です。
また、Webアプリ・サイト開発、教育分野などでも使われています。
データ解析やAIの分野で使われているので、今後も需要が大きくなると予想できますね。
人工知能関連の仕事をしたいのなら、必修の言語ですね。
さらにみなさんが今利用している、YoutubeもPythonで作られています。
JavaScript
HTML/CSSと組み合わせて、Webサイトに動きを付けるプログラミング言語です。
ユーザーの動きに対応したコンテンツの表示、ブラウザー上に表示される地図やグラフィックアニメーションなども表示できます。
汎用性が高く、Web系の開発には欠かせない言語です。
TypeScriptはJavaScriptの良いところを残しつつ、使いにくかったところを修正した進化版。
2017年にGoogle社内の標準開発言語として承認されて、世界的にも注目を浴びるようになっています。
Java
汎用性が高く、Windows, iOS, LinuxとOSに関係なく動作させることができ、多くの現場で使われている言語です。
C++やC言語を元として開発された言語で、ゲームMinecraftもJavaで作られています。
Webアプリ、Webサービス、デスクトップアプリ、スマホアプリから家電、IoTにいたるまで、開発に使われている言語です。
Go
2009年にGoogleが開発した言語で、Google社内におけるソフトウェア開発の生産性や拡張性のために開発されました。
シンプルで無駄のない有効なソフトウェア開発を、簡単に実現できるように設計されています。
メルカリやクックパッド、GunosyやKyashなど、マイクロサービスやAPIサーバー開発、Webアプリケーション開発においても利用されています。
プログラミングを学んで何をする?知っておきたい仕事内容
さあ後は稼ぐだけ。
その前に、あなたはプログラミングを学んで何をしたいのでしょうか?
ただコードを書くプログラマーよりも、ITエンジニアの方がかなりの高収入を得ることができます。
システムエンジニアは、クライアントが作りたいと思うシステムの詳細を聞いて、まとめます。
そのまとめた内容をサービスの設計図に作り上げます。
プログラマーはシステムエンジニアが作った設計図をもとに、プログラミングを行って、形にしていきます。
システムエンジニアは上流工程に関わり、プログラマーは下流工程に関わります。
ITエンジニアの中にも「開発」「インフラ」「営業系」に分かれます。
開発エンジニア
Webエンジニア
Webアプリケーションの開発や、Webサイトを制御するシステムを作ります。
フロントエンドの言語ではHTML/CSS、Java。
バックエンドではPHP、Perl、Ruby、Python、C/C++、iOSならSwift、AndroidならKotlin、Javaが必要になります。
そしてデータベースやセキュリティに関する知識も必要です。
ゲームエンジニア
ゲームソフトメーカーでPSやNintendo Switch、PCやスマホ用のゲームのプログラミングをします。
C#、Swift、JavaScript、C++、Lua、Rubyなどと、数学的能力やゲームが好きである必要があります。
組み込みエンジニア
自動車や家電等の機械に組み込まれるプログラムを作ります。
機械を制御するため、その機械の専門的な知識が必要になります。
C、C++、Java、Microsoft Visual Basicなどと、ソフトウェアの知識が必要になります。
IoTの需要が高まっているので、組み込みエンジニアの需要も増えていくでしょう。
AIエンジニア
データ分析、分類分けなど機械学習を活かしたサービスを開発します。
Python、R、Juliaなどの言語と数学的能力、データ解析力が必要になります。
AIの需要が高まると同時に、AIエンジニアの需要も高まる見込みです。
インフラエンジニア
サーバーエンジニア
サーバーの構築や運用、保守や障害発生時の対応を行っていきます。
必要な言語はC、Java、PHP、Perl、C++など。
そしてOSやネットワーク通信、セキュリティに関する知識が必要です。
最近ではサーバーがクラウド化しています。
ネットワークや仮想化に関する知識や技術も要求されるようになるでしょう。
ネットワークエンジニア
LANやWANのほかWifiなど、ネットワークにもさまざまの形態があります。
顧客向けのシステムや社内LANの構築などを行います。
ネットワークは他の電気・ガス・水道などのインフラ同様に、停止することができません。
トラブルが発生した場合は、すぐに復旧することが求められます。
必要な言語はRuby、Java、Pythonなどです。
営業系エンジニア
サポートエンジニア
ユーザーからの問い合わせやクレームに対応します。
お客様と直接やり取りする必要があるため、システムに関する知識のほかに、ビジネスマナーや基本的な言葉遣いが不可欠です。
必要な言語は、その会社次第です。
セールスエンジニア
エンジニアとしての知識と、営業スキル、トラブル対応などのスキルが必要になります。
必要な言語は、その会社次第です。
自社のサービスへの理解と、クライアントが求めていることを的確に読み取る、コミュニケーション能力が重要となります。
IT企業の採用傾向
独立行政法人、情報処理推進機構が毎年出している「IT人材白書」2019年版では、「デジタル化に関わる人材を採用するうえで、どのようなスキルを持つ人材を重点的に採用したか」という質問があります。
回答率の多い順に並べると、
1位:AIの利活用などデータ最適化
2位:クラウド活用
3位:ビジネスの知識や知見
4位:データベースエンジニア、データサイエンティストなどのデータ活用
5位:事業デザイン能力、マーケティングスキルなど、ビジネス企画力
続いて人や組織を動かす力、ビジネス推進力が求められているという、調査結果が出ています。
好きなこと、得意なことで勝負しよう
Web制作の厳しい現実と、プログラミングを学んで稼ぐにはどうすればいいのかについてご紹介しましたが、あなたの好きなこと、得意分野で勝負していきましょう。
ホリエモンは中学1年の時にプログラミングを始めて、中学時代は熱中していて、2000年までプログラミングをしていたと語っています。
亡くなってしまいましたが任天堂社長の岩田聡さんは、天才レベルのプログラマーでした。高校時代から関数電卓を使って、ゲームをプログラミングしていて、40歳で任天堂の経営企画室長になっても、実際にコードを触る業務に関わっていました。
彼らのように、プログラミングとそれによって生み出されるものに興味があって、技術が好きで楽しくて、どんどん突き詰めていく情熱があれば、エンジニアとして月100万円は稼げるようになるでしょう。
とりあえずプログラミングを学び始めるのはいいのですが、その技術を利用してあなたは何がしたいのか?目標をどこに置くのか?しっかりと考えた方が良さそうですね。
記事の内容はYoutubeで紹介しています。
ナカビズチャンネルでは、転職と副業、ライフハックについてホワイトボードアニメーションでわかりやすく解説しています。
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