転職エージェントを利用する前に知っておきたい!転職仲介会社の闇と見分け方

求職者の将来を考えず、最悪ブラック企業に押し込む。

本日は「転職仲介会社の闇と見分け方」と題して説明していきます。

みなさんは転職する場合に、求人をどこで探しますか?

求人サイトやハローワークを利用しますよね。

「転職仲介会社」も選択肢のひとつです。

利用したことありますか?身近に転職仲介会社を利用した同僚がいますか?

転職仲介会社は転職を希望している個人と、人材を求めている企業をマッチングさせるサービスを提供しています。

転職には労力と時間が必要です。

企業の方も、求人を色々な媒体に出したり選考していく過程で、かなりのコストと時間がかかってしまいます。

双方の労力を減らすためのマッチングサービスです。

しかしほとんどの転職仲介会社は、転職希望者から一銭もお金取りませんよね?

どうやって利益を上げているのでしょうか?

そこにはある種の「闇」があります。

今回はそんな転職にまつわる「闇」について、掘り下げてみたいと思います。

転職仲介会社を利用するメリットは?

転職仲介会社が全て闇と言いません。

上手に利用すれば、あなたの転職を成功に導いてくれます。

まずは転職仲介会社を利用するメリットを見ておきましょう。

  • 求職者は無料で利用出来る
  • ハローワークやネット上では非公開の求人に応募が可能
  • 非公開求人数がかなり多い
  • 現職で忙しい中、代わりに採用までのスケジュール調整をやってくれる
  • 面接日程や給料面・入社時期などの調整も可能
  • 仲介会社のネットワークで、企業の雰囲気や知ることのできない裏情報を知れる
  • 履歴書や職務経歴書を何通も作る必要がなくなる
  • 転職についての相談、キャリアや適性についてアドバイスしてくれるから心強い
  • とにかく早く転職したいなら利用価値あり

自分一人で転職活動をしていると、どうしても業界や職種に偏ったりしてしまいます。

仲介会社を活用することで、客観的な意見が得られ、結果的に満足のいく転職ができたりします。

財務状況の良い企業が選べる

求人を乗せる場合、ハローワークは無料、求人サイトは掲載欄の大きさなどで差がありますが、だいたい月額30~50万円かかります。

それで何人の人が集まるのでしょうか?

後で詳しく説明しますが、転職仲介会社は、求職者が就職すると、その求職者の年収の30%が、企業から仲介会社に支払われます。

年収500万円の人間を採用するのに、企業は150万円のコストをかけている計算になります。

それだけ採用にコストがかけられるということは、財務状況の良い「儲かっている」企業だといえます。

入社後すぐに会社が傾いてしまうという心配はなさそうです。

仲介会社を利用する前に知っておくこと

①転職仲介会社のビジネスモデル

利用者からはお金を取らない転職仲介会社。

どこで利益を上げているのか不思議に思いませんか?

求職者と企業をマッチングするこのサービス。

求職者の入社が決まった時点で、企業から転職仲介会社に報酬が発生します。

この報酬が、入社が決まった人の年収の30~40%と言われています。

ですから転職仲介会社にとっての本当のお客様は「企業」で、求職者は商品、またはきつい言い方すれば「お金を生み出すコマ」なんです。

②ビジネスモデルによる闇

転職仲介会社のお客様は企業

転職仲介会社が何人企業に紹介をしようが、何人最終面接に進もうが、誰かが入社しない限り報酬は得られません。

成功報酬型ビジネスモデルです。

求職者の人生プラン、適性、キャリアアップや幸せではなく、「とにかく誰かを会社に押し込まないと!」と活動します。

そして転職仲介会社の社員は、月に何人を就職させるとノルマが課せられている場合が多く、ノルマ達成のために、求職者がないがしろにされてしまうことがあります

利益のために、求職者の将来を考えず、最悪ブラック企業に押し込むこともあるようです。

厚労省の認可が緩く転職仲介会社は乱立状態

転職仲介会社は正式には「有料職業紹介事業所」と呼ばれていて、厚生労働省から認可を受けた斡旋会社です。

この認可がかなり緩いと言われていて、その結果、現在では転職仲介会社が乱立している状態です。

さらに在庫を抱えるわけでもないので、気軽に起業できてしまいます

もちろん廃業も多いのですが、ね…。

ブログなどに張り付いた広告に注目

転職を考えるとき、まずはネットで情報収集しますよね。

いろいろなWebサイトやブログなどを読んでいると、ページの最後には転職仲介会社へ誘導するような形の記事が多い事

読み始めのうちは、転職者の体験談など生の声かと思っていたら、なんだ結局広告記事か…、と残念な気持ちになりますよね。

転職仲介会社に誘導する記事の多くはポジティブ。

多少ネガティブな記事もありますが、最終的には転職仲介会社をお勧めしてきます。

気付く人はすぐに気付くと思いますが、「アフィリエイト」です。

自分のWebサイトやブログに転職仲介会社へのリンク広告を付けておきます。

読者の求職者に広告のリンクをクリックしてもらって、転職仲介会社に登録してもらいます。

それによってブログ主に、転職仲介会社から報酬が支払われる仕組み。

Google検索の上位に出てくる記事は、「アフィリエイト」報酬を狙うアフェリエイターが書いたものか、求人サイトのページばかりだということに気付くでしょう。

これは決して転職者の生の声とは言えません

かなり加工や脚色が加えられていますので、ご注意ください。

危険な転職仲介会社

すぐに求人を紹介してくる

普通の転職仲介会社、まずは転職の動機や目的、優先事項などが明確になるまで、求人を紹介しません。

なぜなら条件がはっきりしないと、求人を紹介できないからです。

それなのに、登録早々、求人を紹介してくる、勝手に求人にエントリーする会社は危険です。

「数だよ数!」と、求職者の希望ややりたいことは無視して、とにかく求人を紹介する会社は、成功報酬目的、またはその担当者のノルマ達成のために活動していて、求職者の将来を決める重要な任務を忘れてしまっています

そんな時は、「なぜ私にこの求人を薦めるのですか?」と質問しましょう。

「ぐぬぬ…」と、説明ができない場合は、「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」精神で、適当に紹介しているのが明らかになりますね。

転職仲介会社都合で求人を紹介される

求職者の集まらない不人気企業があった場合、転職仲介会社その不人気企業からの要望で、希望していない求職者にも、その企業への応募を勧めてくることがあります

仮にもしあなたがその不人気企業から内定をもらったとしても、自分が希望する企業ではないので、転職活動は続行しますよね。

酷い仲介会社は、希望していた他の求人が「応募が締め切られました」と、嘘というか求人を操作して、希望していない会社に求職者を押し込もうとすることもあるようです。

こんな時は、他の転職仲介会社を通じて、自分の希望している企業に再度応募しましょう。

職務経歴書の添削、面接の練習がほとんどない

求職者が希望しているのに、企業研究、職務経歴書などの添削、面接対策をやってくれない転職仲介会社は、担当を代えてもらうか、別の転職仲介会社を利用しましょう

転職仲介会社にもよると思いますが、1人の担当者が受け持つ転職者が、50人とか100人という場合もあるようです。

質の悪い担当者は少なからずいるので、何度でも担当者を変更してもらいましょう。

転職を急かされる

多くの転職仲介会社は、転職サポート期間を「登録から3か月」と決めています。

期間内に転職してもらわないと、企業からの報酬が出ない=利益が出ないので、入社の決定を急かされることがあります。

なかなか転職が上手くいかない求職者に時間をかけるより、すぐに決まりそうな求職者を優先したいのが、転職仲介会社の本音です。

ゆっくりじっくり転職活動をしたい人には、転職仲介会社の利用はお勧めできません

良い転職仲介会社の見分け方

大手の転職仲介会社は、圧倒的な求人数を誇ります。

しかし企業側への営業と、求職者へのサポートの仕事が分業されていて、企業の声が求職者に直接届くことがありません。

逆に中小の転職仲介会社は、分業制ではなく、1人の担当者が企業への営業から求職者のサポートまでやっていて、ある業界や職種に特化した会社もあるので、大手よりもきめ細やかなサポートが受けられるでしょう。

まず基本として、複数の転職仲介会社を利用します。

そしてあまりに無名な転職仲介会社は避けましょう。

親身になって話を聞いてくれるか

転職活動では、あなたの今後の人生を左右する、重大な決断をしなければなりません。

求職者の希望を丁寧に吸い上げて、企業に売り込んでくれる転職仲介会社は良い会社だといえます。

「私は今後、どんなキャリアを歩むのがお勧めですか?」と、担当者に聞いてみてください。

親身になって相談にのってくれる人もいれば、「自分で考えてください」という人もいます。

相談にのることは、その時点では担当者の利益にはなりません。

にもかかわらず、キャリアや適性について、客観的にアドバイスをしてくれたり、求人が自分にあっているか見てくれたり、しっかりと求職者と向き合ってくれる担当者やその会社は、求職者を使い捨てにはしないでしょう。

業界・企業とのパイプを持っているか

中小の特化型転職仲介会社の強みは、特定の業界や企業とのコネクションです。

企業が求める人材をきちんと把握していて、その求人にぴったり合う人材を推薦します。

なぜなら企業と仲介会社の信頼関係があり、その企業の人事担当者との太いパイプを持っているからです。

これは大手にはなかなかできないことで、企業に対する理解度や交渉力はかなりあります。

求職者にとっても、ミスマッチな求人をお勧めされることはありません。

面接や職務経歴書のアドバイスがもらえる

業界や企業とのパイプがある転職仲介会社は、企業の欲しがる人材像や、アピールすべきスキルや経験を熟知しています。

履歴書・職務経歴書の書き方や、面接でのアピールの仕方をアドバイスしてくれます。

求職者には耳の痛い話であっても、的確にそして粘り強くアドバイスしてくれるのは、よい転職仲介会社と言えるでしょう。

日程調整や給与交渉などを代わりに行ってくれる

働きながら転職活動をするのは、なかなか厳しいもの。

特に日程調整に苦労する人が多いようです。

企業からの面接日程を調整してくれたり、複数社の面接が重ならないように調整してくれます。

もし面接で「希望する給与はどれくらいですか?」と質問されて、即答するのは誰でも難しいですね。

企業とのパイプが強い転職仲介会社は、求職者の本音と建前の給与額を考慮して、企業側と交渉してくれます。

優秀な担当者であれば、「最後の一押しで給与10万円アップ!」なんてこともあるようです。

転職をしないという選択肢も与えてくれる

転職を希望して転職仲介会社を利用しますね。

しかし親身になっていろいろ相談した結果、「今は転職すべきタイミングではない」という答えが導き出されることがあります。

プロのキャリアコンサルタントならば、はっきりと判断することができますし、本人にその旨を伝えることもできます。

この業界のビジネスモデルを始めに紹介しましたね。

求職者が就職してはじめて報酬が出ます。

それなのに、転職を勧めずに「今の仕事を続けた方がいい」と言えるのは、本当に求職者の仕事人生を考えている、プロ意識の証なのです。

まとめ

転職仲介会社の闇と、よい会社の見分け方について、どう思いましたか?

転職において転職仲介会社を使う必要はありません。

自分できちんと目標や条件を決められ、客観的に自分の市場価値を見極めることができて、面接や履歴書などに問題がないのなら大丈夫です。

キャリアやスキルに自信があり、ヘッドハンティングされるような人、既にその業界でコネができている人も、転職仲介会社を使う必要はないでしょう。

また、転職を急いでいないのなら、のんびり自分で活動するのもいいですね。

それでも転職仲介会社を利用するのなら、メリット・デメリットを考慮したうえで、大手と中小、総合型と業界・職種特化型など、複数の会社に登録することをお勧めします。

みなさんの転職が上手くいくことを願っています。


記事の内容はYoutubeで紹介しています。

【転職】転職エージェントの闇と見分け方【キャリア】

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